予防保全を増やせば故障がゼロになるわけではありません。点検や交換を増やしすぎれば、保全費と停止時間が膨らみます。故障の影響と兆候の取りやすさに応じて、設備ごとに保全方式を選びます。
設備を「止まった時の影響」で分類する
すべての設備を同じ頻度で点検するのではなく、安全、品質、納期、復旧時間、代替設備の有無で重要度を決めます。停止影響が小さく、すぐ交換できる機器は事後保全のほうが合理的な場合もあります。
現場と保全が共有する5つのKPI
- 故障件数:同じ故障の再発を分けて数える
- 故障間隔:設備が安定して動く期間の変化を見る
- 平均復旧時間:診断、部品待ち、修理、立上げを分解する
- 計画外停止時間:生産への影響を時間で捉える
- 保全費:部品、人、外注、停止損失を分けて把握する
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| 兆候 | 点検方法 | 記録の単位 |
|---|---|---|
| 異音・振動 | 巡回、振動計測 | 場所と基準値からの差 |
| 温度上昇 | 温度計、熱画像 | 負荷と周囲温度を併記 |
| 漏れ・汚れ | 目視、写真 | 発生位置と広がり |
| 品質変化 | 工程能力、不良傾向 | 設備条件と製品ロット |
周期はカレンダーではなく結果で見直す
メーカー推奨周期を出発点にしつつ、点検で異常が見つかる割合、交換部品の状態、故障履歴を見て延長・短縮します。点検表が埋まっているかではなく、異常の早期発見につながっているかで評価します。
安全・法定点検に関わる周期は、独自判断で変更せず、法令、メーカー、保安規程、専門資格者の指示に従ってください。
保全KPIの目的は、保全部門を評価することではなく、設備停止の原因を生産部門と同じ数字で話せるようにすることです。
編集確認
株式会社恒電社 編集部
製造業の電気設備・自家消費型太陽光の現場に携わる立場から、実務上の誤解を招かないかを確認しています。